マルエツ・カスミでAEON Payスタート、U.S.M.Hグループ全店に広がるキャッシュレスの波

ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス（以下U.S.M.H）傘下のマルエツが9月18日から一部店舗で、26日からはプチ・リンコス含む全店でスマホ決済「AEON Pay」の利用を開始しました。公式リリースによれば、これに合わせカスミでも順次導入が進み、10月にはグループ合同キャンペーンを実施予定。これによりマルエツ・カスミ・マックスバリュ関東の全店舗でAEON Payが使える体制が整い、U.S.M.Hグループ約530店（2025年9月現在）で共通のキャッシュレス体験が可能になります。

マルエツは首都圏に307店舗を展開、カスミは茨城・千葉・埼玉を中心に197店舗を構え、両社の合計来店客数は年間2.6億人超。グループ全店導入は「日常の買い物をもっとスムーズにしたい」という顧客ニーズと、現金管理コストの削減やデータ活用を進めたい店舗側の思惑が一致した結果といえます。

AEON Payの特徴と今回のアップデート

AEON Payはイオンの総合アプリ「iAEON」内で使える決済機能です。2025年6月の大型アップデートでコード決済に加え「WAONタッチ」が選択可能になり、タッチ決済と残高相互移行に対応。使える加盟店は約430万カ所へ拡大しました。公式サービス案内

ユーザーはクレジットカード登録で「カード払い」、事前チャージで「チャージ払い」を選べるほか、WAON POINTが200円（税込）ごとに1ポイント貯まり、イオングループ店舗では常時2倍などの特典も享受できます。アップデート以降、グループ各社が導入を加速しており、今回のU.S.M.H全店対応はその集大成ともいえる動きです。

U.S.M.H全店導入がもたらすメリット

顧客利便性の向上

グループ共通でAEON Payが使えることで、利用客はレジ前で支払い方法を切り替える必要がなくなります。とくにマルエツとカスミは住宅地密着型の店舗が多く、毎日立ち寄る「生活密着店」。スマホ一つで決済からポイント付与まで完結する仕組みは、時間短縮と感染症対策の両面で支持を集めています。

データ連携とマーケティング強化

AEON Pay経由の購買データはiAEONに統合され、グループ横断のキャンペーン設計や個人最適化されたクーポン配信に活用されます。U.S.M.Hは「Scan＆Go ignica」アプリとも連携し、セルフスキャンとAEON Pay決済を組み合わせた買い物体験をマックスバリュ関東で3月11日から提供開始しています（U.S.M.Hプレスリリース 2025年3月7日）。

導入スケジュールの詳細

• 2025年9月18日 ― マルエツ プチ新大塚店・元郷店で先行導入
• 9月26日 ― マルエツ・マルエツ プチ・リンコス全店へ拡大
• 10月上旬 ― カスミ・マックスバリュ関東を含むグループ全店で利用可能に（キャンペーン開始）

カスミ側の初期導入日は非公開ですが、店舗端末の更新が9月末までに完了し次第、順次稼働を始める計画と発表されています。これにより、U.S.M.Hグループ全店でのAEON Pay利用インフラが実質的に完成します。

注目キャンペーン

10月実施の「U.S.M.H合同AEON Payキャンペーン」では、マルエツ・カスミ・マックスバリュ関東での決済1回につきWAON POINT+5倍、期間中合計1,000ポイント上限の還元が予定されています。詳細は9月下旬に各社公式サイトで告知される見込みです。マルエツ発表資料

使い方と注意点

1. iAEONまたはイオンウォレットを最新版へアップデートする
2. イオンカード（マーク付き）を登録、またはAEON Pay残高にチャージ
3. レジで「AEON Payで」と伝え、コード提示かスマホタッチで支払う
4. 支払い完了後、自動でWAON POINTが進呈される

WAON POINT付与率は通常200円＝1ポイントですが、イオングループ店舗では2倍。キャンペーン併用時は上乗せされる一方、ポイント対象外商品（酒・たばこ等）やチャージ分は計算に含まれないため注意が必要です。

まとめ

AEON Payのグループ横断導入により、U.S.M.Hはキャッシュレス対応を一気に底上げしました。マルエツとカスミの利用開始は“最後のピース”であり、首都圏・北関東エリアの日常買い物における利便性が大きく向上します。今後はデジタル販促や地域ポイント連携など、決済を軸とした新しい顧客体験が期待されます。まずは身近な店舗でAEON Payを試して、ポイントアップ企画の波に乗ってみてはいかがでしょうか。