マルエツ全店にイオンペイ導入開始!9月26日一斉スタートでレジもポイントもお得に進化

イオンペイがマルエツで導入開始。スーパーマーケットのレジでスマホ決済を利用する様子を背景に、現代の利便性が感じられるシーン。

マルエツ全店で「イオンペイ」導入開始――9月26日から一気にスマホ決済が便利に

首都圏を中心に約300店舗を展開するスーパーマーケット「マルエツ」が、イオンフィナンシャルサービスのスマホ決済「イオンペイ(AEON Pay)」の導入を正式発表しました。まず2025年9月18日にマルエツ プチ新大塚店元郷店で先行スタートし、9月26日にはマルエツ・マルエツ プチ・リンコスの全店舗(魚悦糀谷店を除く)へ一挙に拡大します。株式会社マルエツ公式プレスリリースによると、同社はイオンフィナンシャルサービスと加盟店契約を締結し、レジで「イオンペイで!」と伝えるだけでバーコード/QRコード決済やWAONタッチが利用できる環境を整えました。これにより、レジ待ち時間の短縮とキャッシュレス比率の向上を同時に狙います。

イオンペイの本格導入は、マルエツが掲げる「地域の暮らしを支える最も身近な存在」というビジョンに沿った施策の一環です。同プレスリリースでは「10月にはU.S.M.Hグループ(マルエツ・カスミ・マックスバリュ関東・いなげや)合同の利用促進キャンペーンも予定」としており、グループ横断でのシナジー拡大にも注目が集まります。

導入スケジュールをおさらい

  • 9月18日 ─ 新大塚店・元郷店で先行導入
  • 9月26日 ─ マルエツ・マルエツ プチ・リンコス全店(魚悦糀谷店を除く)に拡大
  • 10月上旬 ─ U.S.M.Hグループ4社合同キャンペーン開始(詳細後日発表)

段階的な展開により現場オペレーションを検証しつつ、わずか1週間余りで全店へ広げるスピーディーな導入が特徴です。また、キャンペーン開始時期をズラすことで、システム安定後にプロモーションを重ねる計画が読み取れます。

イオンペイは何が便利?――スマホひとつで「コード決済」も「タッチ決済」も

イオンペイは、イオンの公式アプリ「iAEON」または「イオンウォレット」に搭載されたスマホ決済機能です。2025年6月の大型リニューアルで、従来のバーコード/QRコード払いに加え、NFCを利用したWAONタッチにも対応しました。イオンペイ公式ページによれば、チャージ残高やポイント残高をアプリ内で相互移行できる点が利用者から高い支持を得ています。

店舗側は専用QRを提示する「ストアスキャン方式」と、利用者提示バーコードを読み取る「ユーザースキャン方式」のどちらも選択可能。さらにWAONタッチ導入店舗では、レジのリーダーにスマホをかざすだけで決済が完了します。現金・クレジット・ポイント支払いまで一元管理できるため、マルエツにとってもレジ回転率向上と釣銭誤差の削減が見込めます。

アプリの基本操作(コード決済の場合)

  1. アプリを起動し「AEON Pay(コード払い)」をタップ
  2. 表示されたバーコードまたはQRコードをレジに提示
  3. 支払方法(チャージ残高/クレジット/ポイント)を選択
  4. 決済完了後、利用額に応じてWAON POINTが加算

WAONタッチを使う場合は、ホーム画面からカード券面をタップし、表示が切り替わったら決済端末にかざします。シームレスでわかりやすいUI設計が「スマホが苦手なシニア層」にも好評です。

利用者メリット――導入記念キャンペーンとポイント還元

マルエツによると、10月実施予定のグループ合同キャンペーンでは「イオンペイで1会計税込1,000円以上の支払いをすると抽選でポイント還元」など複数企画を準備中です。詳細は追って告知となりますが、例年のイオングループ施策を参考にすると、最大10%相当のWAON POINT還元抽選でボーナスポイントが期待できます。さらにAEON Payアプリ側でも常設の「20日・30日 お客様感謝デー」5%OFFや「いつでもポイント2倍」等の特典が実施されており、重複適用で節約効果が高まります。

  • U.S.M.Hキャンペーン:10月上旬開始、グループ4社で共通
  • iAEONアプリ限定クーポン:対象カテゴリ5%~10%OFF
  • WAON POINT進呈:200円(税抜)につき1ポイント

これらを組み合わせることで「食品+日用品」のまとめ買いでは二重・三重のポイント獲得が可能です。ファミリー層だけでなく、単身世帯の光熱費節約ニーズにも合致し、キャッシュレス移行の強力な推進力となるでしょう。

マルエツのデジタル戦略――ポイント共通化からアプリ強化へ

マルエツは2025年4月に「WAON POINT」を導入し、既存の「Vポイント」と二本立て体制を構築しました。今回のイオンペイ導入は、その延長線上で「決済インフラ」と「ポイントエコシステム」を一括でイオングループ基盤に寄せる決定打となります。プレスリリースにもある通り、同社は2025年10月に創業80周年を迎える節目で「革新と挑戦」をキーワードに掲げ、デジタル領域を最重点投資分野と位置付けています。

また、マルエツ公式アプリ「マルエツチラシ」もリニューアルを発表済みで、イオンペイとのID連携が予定されています。フライヤー閲覧からクーポン獲得、決済・ポイント利用までをワンストップ化し、購買データを活用したレコメンド精度向上を狙う構想です。ユーザーがアプリを開く頻度を高め、オンライン・オフライン双方での接点を増やすことで、LTV(顧客生涯価値)の最大化を進めます。

デジタル化で期待される効果

  • レジの混雑緩和とスタッフ配置最適化
  • 購買履歴を活用したきめ細かな販促(デジタルチラシ、アプリPUSH)
  • WAON POINT分析によるリピート率向上
  • 非接触決済の普及による衛生面・安全面の改善

特に食品スーパーは客単価が低く来店頻度が高い業態のため、少額決済でも手数料負担の少ない自社系ペイの導入は経営上のメリットが大きいと言えます。

競合環境と今後の展望――スーパー業界のキャッシュレス戦線図

首都圏の競合スーパーを見ると、イトーヨーカドー=セブンペイ終了後PayPay中心ライフ=楽天ペイ&PayPay二軸など、依然として外部コード決済依存が強い状況です。その中で、マルエツはグループシナジーを活かし「独自ペイ+共通ポイント+金融サービス」をワンパッケージで提供できる稀有なポジションを獲得しました。

業界全体では、2024年度キャッシュレス比率:47.8%(経産省調査)が示す通り、50%突破が目前。マルエツがイオンペイを全面導入することで、食品スーパーのキャッシュレス比率押し上げに寄与する可能性が高く、他社の追随を促すトリガーになると考えられます。今後は「デジタル地域通貨との連携」「ウォレット残高での公共料金支払い」「AIによるパーソナライズクーポン」など、さらなるサービス拡張が期待されます。

マルエツ全店にイオンペイ導入開始!9月26日一斉スタートでレジもポイントもお得に進化