イオンが「信州アルプスWAON」の利用額から262万円を長野県へ寄付 八ヶ岳登山道整備など山岳環境保全を後押し

贈呈式で示された262万円超の思い

2026年5月21日、長野県庁第三応接室で行われた贈呈式には、イオンリテール株式会社長野事業部長の草野多香恵氏らが出席し、「信州アルプスWAON」の利用額の0.1%にあたる2,620,736円の目録を県に手渡しました。副知事の新田恭士氏は「安全で快適な登山環境づくりに大切に活用する」と感謝を述べ、目録と感謝状を交換しました。

この寄付は2012年度から毎年続いており、累計額は3千万円超。継続的な支援は八ヶ岳や北アルプスの登山道補修など、県全域の山岳環境を守る事業の財源となっています。詳細は長野県プレスリリースで確認できます。

電子マネー「信州アルプスWAON」が生む持続的な支援

寄付の原資は、ご当地電子マネー「信州アルプスWAON」の利用額から自動的に生まれます。カードをレジにかざすたびに0.1%が積み立てられ、年に1度まとめて県へ寄付される仕組みです。利用者に追加負担はなく、買い物がそのまま社会貢献になる点が支持されています。

  • 発行元:イオンリテール、イオンビッグ
  • 年会費:無料 発行手数料:300円
  • 寄付対象:全国どこで使っても寄付対象

カードの概要はWAON公式サイトに掲載されています。

寄付金はどんな事業に充てられるの?

2026年度寄付分は、八ヶ岳・御嶽山・戸隠エリアで計画されている次のような保全事業に用いられます。

  1. 老朽化した木橋・階段の改修
  2. 崩壊が進む登山道法面の補強
  3. 希少高山植物の保護柵設置

特に八ヶ岳では近年の豪雨で浸食が進み、安全確保が急務。県自然保護課は「民間寄付がなければ事業が遅れかねない」と説明しています。現場写真付きの報道はSBC信越放送報道でも紹介されました。

包括連携協定で深まる県と企業のパートナーシップ

長野県とイオンは2011年6月に包括連携協定を締結し、環境保全・災害対策・地域振興の3分野で協力しています。環境分野では「県が課題を整理→イオンが生活者接点を生かして資金と人を呼び込む」という分業体制を確立。今回の寄付も同協定に基づく覚書に沿って実施されました。

協定締結から15年目を迎える2026年は、温室効果ガス削減やフードロス対策など新プロジェクトも検討中。企業と自治体が目的を共有し、相互に強みを補完するモデルケースとして、全国から視察が相次いでいます。

SDGsと地域経済を同時に動かすイオンの戦略

イオングループは2030年までにすべての事業でカーボンニュートラルを目指すと表明。環境貢献型電子マネーはその達成手段の一つで、利用促進=売上向上+社会課題解決を両立させる仕掛けです。長野県の事例は、SDGs目標13「気候変動に具体的な対策を」、目標15「陸の豊かさも守ろう」に直結します。

県内店舗では「寄付額累計メーター」をレジ画面に表示し、買い物客の関心を喚起。地域産品コーナーと連動したスタンプラリー企画も行われ、経済循環を生み出しています。環境施策と商業施策が重なり合うことで、地域経済の底上げにもつながっているのです。

登山者・県民が今日からできるアクション

山を守る輪に加わるのは簡単です。まずは最寄りのイオン店舗やアプリで「信州アルプスWAON」を入手し、普段の買い物をカード決済に切り替えるだけ。さらに登山やハイキングの際には、

  • 指定ルートの歩行、ゴミの持ち帰りを徹底
  • 木道や植生保護エリアへの立ち入り自粛
  • 県が募集するボランティア補修活動への参加

小さな行動の積み重ねが、未来の登山者に安全な道を手渡すことにつながります。「買う・歩く・伝える」を合言葉に、私たち一人ひとりが山岳環境保全の当事者となりましょう。